シロアリ駆除は、薬剤を散布して終わりではありません。その業者は、本当に保証をしてくれるのか(保証ができるのか)などにも注意して、工事の後も長く付き合いができるシロアリ業者を選ぶことが大切です。
参考:シロアリ駆除でよくあるトラブルと失敗原因
このページでは、
「シロアリが発生している・・」
「シロアリが気になるけど、どの業者に相談すればいいのか・・・・」
「シロアリ業者に見積もりをもらったけど、ネットにもっと安い業者が・・金額は妥当?この業者でいいの?」
など、シロアリの発生でお悩みの方や
シロアリ業者をお探しの方に向けてシロアリ業者の選び方について解説しています。
シロアリ駆除業者選びのポイント
シロアリ駆除業者を選ぶ時には3つのポイントに注意する必要があります。
シロアリ駆除の技術
シロアリ駆除は、薬剤を散布すればシロアリの予防・駆除ができるわけではありません。
リフォーム中に大工さんがシロアリ被害に気付いて、
市販されている薬剤を散布を安くやってもらったけど、2-3年後に羽アリが大量に発生してシロアリ被害に気付いて、またリフォームしたなんてことも珍しくありません。
シロアリの種類も建物の造りも様々ですので、その家その家にとって、効果的な防除対策を行う必要があるのです。
特に近年は住宅構造が多様化しているため、従来の一般的な在来式木造住宅の工法では対応できないケースも多くあります。
値段の安さを重視して安易に業者を選ぶと、全く意味のない工事に費用を払うだけでなく大切な家を傷つけてしまう結果となってしまいます。
1つ目のシロアリ駆除業者選びのポイントは、
シロアリ駆除の資格を持っていて、
シロアリ駆除の実績が豊富な業者に依頼することです。
保証の実現性
一般的に、シロアリ業者は工事に対して5年保証を行います。万が一、施工後にシロアリが発生した場合には無料で駆除を行うという内容の他、修復にかかる費用をシロアリ業者が加入している損害保険で補償するシロアリ損害保険を付保するなどといった保証内容があります。
ただし、これらは、あくまでも「シロアリ業者ありき」で行われる保証です。
シロアリが発生しても、シロアリ業者と連絡がとれなかったりとなれば、また新たにシロアリ業者を探してお金を支払って駆除を行わなければいけません。
シロアリ保険もシロアリ業者が加入している損害保険であるため、工事を依頼した施工業者が廃業をしてしまえば保険会社の保証は失効してしまいます。
2つ目のポイントは、保証期間中にシロアリが発生したときに、本当に保証をしてくれるのか(できるのか)といった、保証の実現性について注意することです。
誰と契約するのかを明確にしましょう
インターネットで業者を探していると様々な広告を目にします。
インターネット上には、広告だけを行って、問い合わせがあった時に近くの業者に取り次ぐ「ブローカー業者(仲介屋)」が多く存在します。
多くの仲介業者のホームページでは、格安料金で惹きつけて、信用してもらうために、上場企業であることや、有名タレントを広告に起用したりとイメージアップを行い、5年保証を謳っていますが、
ホームページを見た会社は「取次だけ」で、紹介される業者は開業したばかりの個人事業主かもしれませんし、あまりシロアリ駆除の実績がない業者かもしれません。
もしトラブルがあったときに対応してくれるのは、どこの業者なのか・・
特にインターネットで業者を探す時には、広告のイメージに惑わされないように、誰と契約をして工事や保証をしてくれる会社がどこなのかに注意しましょう。
格安料金広告で注意すること
地域によって変わりますが、
シロアリ防除工事の妥当な料金帯は、一坪あたり、6000円~9000円くらいです。
どこの業者も沢山お仕事の依頼をもらう為にがんばりますが、
あまりに値下げをしている業者も注意をする必要があります。
というのは、安定して仕事のある業者は無理に価格競争を行わない傾向があります。相場よりも極端に値下げを行っている業者は、業歴が浅く財務状況が脆弱で薬剤の希釈倍率が高く再発事故が多かったり、最初に安く工事を請けて追加工事で利益を補填するなどの可能性が高くなるからです。
「シロアリ保証は業者ありき」です。
地域社会との共存性
多くのシロアリ業者は真面目に頑張っているのですが、
残念なことに、シロアリ駆除というと、悪いイメージをお持ちの方も多くいらっしゃるのが現実です。
床下での作業は分かりにくいため、一部では悪質な業者による消費者トラブルが目立ったためです。
少し前に、大手上場企業で現場の契約時の悪質な不実告知が発覚し、
消費者庁からの業務停止命令が下されましたが、
「不実告知」や「過剰販売」などの消費者トラブルは、会社側が現場に過度なノルマを課す営業体質が原因の1つと考えられます。
過度な営業ノルマを課す会社であれば、5年保証のアフターも単なる営業目的のアフター点検となってしまいます。
シロアリ業者と長く付き合って行くためにも、どのような考え方の会社なのかを観察しましょう。
悪質業者に騙されない為には?
最近ではインターネット上の仲介サイトが増えており、
どんな業者でも簡単に顧客を紹介してもらえる時代になっています。
一昔前は、現在よりも訪問販売の業者が多く存在していましたが、
訪問販売を行っていた業者が仲介サイトに加盟するなど営業形態を変えているようです。
悪質業者に騙されないためには、
まずは、見積もりに来たその日に契約をしないことです。
数社にシロアリ調査と見積もりを依頼して、
シロアリ調査の内容や見積もりの内容を比べてみると良いでしょう。
そうすれば、シロアリ被害や床下の状況など業者が言っていることが本当なのか判断がしやすいはずです。
また、思い通りにならない時の業者の対応についてよく観察してみると良いでしょう。
というのは、どの業者も見積もりにきた限り仕事が欲しいのは同じです。
見積もりに来た業者に、検討すると伝えると、
大幅な値引きをして「今なら」と強引にその場での契約を迫ってくるな業者もいれば、
ゆっくりとお客さんのペースに合わせてくれる業者もいます。
今までとても良い人だったのが豹変するなんてこともあるようです。
シロアリ業者を選ぶ時には、
担当者の対応が本物か表面的なものなのか試すことも必要なのです。
さいごに
シロアリ駆除業者選びでは、「シロアリ駆除の技術」「保証の実現性」「地域社会との共存性」について注意しましょう。
ただ、シロアリ駆除は素人ではわかりにくいということもあります。
そんな方は家を建てたメーカーに相談するのも1つの方法です。
大手ハウスメーカーであれば、長年に渡ってシロアリ業者との取引実績があるはずです。
もしも施工後にシロアリの発生事故があった場合、しっかりと対応してくれるはずです。
特に築浅で住宅の資産価値が高いのであれば、多少の金額が高くても、大手のハウスメーカー経由で依頼をする方が賢明でしょう。